看護師の夜勤あるある~3つのメリットとデメリット~
クリニックや外来など、日中のみの勤務体系を除き、看護師が働く職場は基本的に夜勤があります。
年齢を問わず、「夜勤なんてムリ!」と言い切る看護師もいれば、「夜勤の方が、なんだかんだでラク」という看護師もいたりと、人それぞれの生活スタイルによっても夜勤の「向き」「不向き」はあります。
今回は、看護師が夜勤をするにあたっての具体的なメリットとデメリットについてご紹介します。
看護師の夜勤3つのメリット
1.生活援助が少ない
日中は点滴などの医療行為だけでなく、入院患者や手術患者の対応、生活援助など多種多様の業務を行います。
1回の勤務で行う業務も必然的に多くなり、なかなか「隙間時間」を確保することが困難な状態にあります。
しかし、夜勤は患者さんの休息時間に移行する時間帯のため、ほとんどの患者さんは就寝しています。
2.夜勤明けが何だかお得に感じる
とくに二交代制の場合は、夜勤の次の日が休みであることが多く、朝に業務が終わる(夜勤明け)と、その後は自由に時間を使えるため、2連休をもらえたように感じます。
そのまま友達と遊びに行ったり買い物に行くこともできるので、時間を有効に使いたい!という場合は、なんだかちょっぴりお得……と感じる人も。
また、夜勤をしていると平日に休みがあることも多いので、銀行や役所などもスムーズに行けたり、休日で混んでいるスポットにも行きやすくなります。
さらに、帰宅途中で通勤中のサラリーマンなどを見ると「お疲れさまです。私はこれから帰ってゆっくり寝れる~」と密かに嬉しく思うこともあります。
日勤を終えて帰るときよりも、夜勤明けで帰るときの方が、なぜだか妙に日勤者に対し、優越感があるのも「看護師あるある」のひとつです。
3.夜勤手当がつく
病院によって、夜勤手当の額には大きな差がありますが、生活の足しになる重要な手当です。
常日勤の看護師は、「夜勤をしなくなったら、給料が格段に下がった……」とぼやく頻度が高いぶん、夜勤手当があるかないかで給料にも大幅な差が出ます。
とくに夜勤専従看護師は正社員が夜勤をするときよりも1回あたりの夜勤手当が比較的高いので、夜勤のみの仕事だけで生活ができる看護師もいます。
看護師の夜勤3つのデメリット
1.眠すぎて仕事がスムーズに進まない
出勤前に十分な睡眠をとったとしても、夜勤業務に従事するということは、それだけで体内リズムが崩れてしまいやすいので、夜勤中も眠くなることが多いです。
何時に眠くなるかは看護師により個人差があるものの、一番忙しくなる明け方5時~8時くらいに眠気のピークを迎える場合も。
また、夜勤前にうっかり寝すぎたり、休憩時間に急変があると、仮眠ができずに、結局は24時間以上寝れていない……とうケースもザラにあります。
また、夜勤中はあまりにも眠すぎて、血圧測定中に意識が何度も落ち、血圧計のカフを何度も押し直すというエピソードがある看護師もいます。
2.判断力が鈍りやすい
いつもなら絶対にミスをしない場面でミスが起こりやすい状況になるのは夜勤中です。
とくに朝方になると眠気や頭がボーっとするなどの症状が出やすくなり、「自分が数分前に何をしていたのか」が思い出せなくなる看護師もいます。
また、夜勤では普段、ルーチンで行っている配薬や点滴管理、経管栄養管理、配膳など、似たような行為を繰り返し行う業務でのミスをする傾向にあります。
そのため、誤薬や滴下速度の計算違い、栄養量の過不足、誤配膳へとつながります。
夜勤で起こる失敗は頭がボーっとしているため、「なぜ、そのミスをしたのかがわからない、思い出せない」といった看護師もたくさんいます。
3.責任が重いと感じてしまう
夜勤は日勤と違い、少人数のことが多く、なかには1~2人夜勤というところもあります。
また、これまで複数の看護師が分担して行っていた点滴管理や尿量の管理などはすべて夜勤看護師が行います。
そのため、入院患者全般の情報を広く把握する必要があります。
日勤帯であれば、特変があったとき、リーダーやほかの看護師に相談し、判断することも可能ですが、夜勤の場合は、自分で判断する場面が多々あるため、重圧を感じる看護師も多い状況です。
また、容体が急変した場合、夜勤では看護師の人出が足りず、数秒の間に数々の判断と対応を行う必要性があるため、責任が重いと感じることも少なくありません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
夜勤をする人もしない人も、それぞれにメリット・デメリットがあるということがご理解いただけたかと思います。
実際に夜勤は「ラク」と感じる看護師もいるので、ご自身の生活スタイルに合った勤務を一度は体験してみるのも良いのではないでしょうか。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。
看護師の悩み解決専門カウンセラー 坂口千絵