わきがの原因は脇が毛深いから?脱毛しても臭うのはなぜ?
外を歩くだけでも汗ばむ季節。
脇汗をかくだけでも気になるのに、電車やエレベーターでにおいが気になる場面では気が気ではありません…
じつは、わきがはわきの毛深さとも関係があるのです。
この記事ではムダ毛をケアして、わきがを軽減する方法をお伝えします。
わきがは毛深い人のほうがキツいというのは本当?
「毛深い人のほうがわきがはキツいのか」問題を考える際に知っておかなくてはならないのが、汗の2つの種類です。
サラサラとネバネバ2種類の汗がある
ヒトがかく汗には2種類のものがあります。
1つ目は、運動した後や気温が高い時に全身のエクリン腺で分泌されるサラサラした水分の多い汗です。この汗は体温調節を行っています。
2つ目は、脇の下やおへその周り、陰部や乳輪などの特定の部位にあるアポクリン腺から分泌される皮脂やタンパク、尿素などの成分を多く含む粘り気のある汗です。
後者のアポクリン腺から出たネバネバした汗の臭いが原因となって発生するのが、わきがだといわれています。
常在菌の繁殖がニオイのもとだった
わきがの元になるネバネバした汗も、アポクリン腺から分泌された直後は無臭です。
それがわきがの臭いに変わる原因は、アポクリン腺から出た汗に含まれるタンパクや皮脂が、皮膚の常在菌を増殖させるためです。
また、アポクリン腺から出た汗に含まれる尿素も、そのまま皮膚に付着することで、アンモニア臭を発することになります。
汗の水分は自然に乾いても、臭いの元はそのまま皮膚に残り続けるんですね…
わき毛の手入れをサボって毛深いまま放置していると、アポクリン腺から分泌されるネバネバの汗を拭きとりにくく、結果的に常在菌が繁殖しやすい環境を招いてしまうことになります。
わきがの臭いを軽減するためには、汗をかいた後の拭き取りや普段のムダ毛処理に気を配る必要があるということです。
わき脱毛してもわきがは臭うものなのか?
それならば、「わきに毛がなければニオイはしなくなるのでは?」と思われるかもしれません。
しかし、実際には脱毛をしたからといって、わきがそのものが治るわけではありません。
わきがの原因はアポクリン腺から分泌されたネバネバの汗に含まれる尿素と常在菌の増殖だからです。
ですが、わき毛を処理することで、毛根に細菌が繁殖するのを防ぐことができます。
毛抜き、カミソリ、シェーバー、
除毛クリーム、脱毛石鹸、脱毛ワックス、医療用レーザー脱毛…
ムダ毛処理には色々な方法があると思います。どの方法を選んだとしても一番大切なことは、脱毛後にきちんとスキンケアを行い、角質の保護をすることです。
皮膚のバリア機能が低下すると肌は必要な水分を保持できません。そして水分不足を補おうと皮脂が過剰に分泌されるようになります。
皮脂がアポクリン腺から分泌された汗と混ざると、わきががより強くなります。
また、わき毛を処理することで、これまではわき毛に付着していた汗を直接肌で感じやすくなるため、「汗の量が増えた」と感じる場合もあるようです。
実際には、汗の量が増えたのではなく、これまではわき毛が汗の流れをせき止める役割をしていただけなんですね。
わきが対策に大切なのは皮膚を清潔に保つこと
わきがはアポクリン腺から分泌されたネバネバの汗に含まれるタンパクや皮脂をエサとして常在菌が繁殖するために強い臭いを発します。
わきがの臭いを軽減するには、脇に汗をかいたら汗拭きシートなどでこまめに汗を拭きとることが有効です。
また
- デオドラントシートや制汗スプレー、ロールオンを使う(*)
- 動物性タンパク質や脂質の摂取を控え、和食中心にする
- シャワーだけでなく、湯船につかり全身の血行を良くする
- 脇の皮膚をこすりすぎず、泡洗浄で汚れだけをしっかりと落とす
- 綿などの吸湿性の良い衣類を選ぶ
- 自律神経を安定させるために、ストレスを溜めず十分睡眠をとる
こうしたことも、わきがの臭いを抑えるために有効な対策になります。
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わき毛を処理したあとでも、制汗対策と皮膚の清潔保持を意識するのがわきが対策には大切なことです。
さいごに
わきの毛深さはわきがの強さの原因になります。とはいえ、わきがツルツルだからといって、臭わなくなるわけではありません。
最後にこの記事のポイントをまとめておきますね。
わき毛があるとわきがが強く臭う理由
- わき毛があると汗が体毛に留まりやすくなる
- わき毛の毛根に細菌が繁殖しやすくなる
- わきがの原因はアポクリン汗腺から出た汗の皮脂やタンパクを栄養分に常在菌が繁殖すること
わき脱毛をしてもわきがが臭う理由
つまり、毛深い人がわきがをなおすためには?
毛深い人がわきがをなおすためには、わき毛の処理をしたうえで、
- 汗をかいたらすぐにデオドラントシートで拭き取る
- 市販の制汗剤を上手に利用する
- 皮膚のバリア機能が低下しないよう皮膚をこすりすぎない
- 動物性たんぱく質を取りすぎないようにする
といった日常生活でのセルフケアが大切になります。
汗をかいたら放置せず素早く拭き取る。またムダ毛処理を含めた日々の生活のセルフケアが、わきがを軽減することにつながります。
汗ばむ季節、できるだけ快適に過ごしていけると良いですね。
より具体的な対策はこちらにまとめました。あわせてお読みください。