血圧を下げる食べ物ベスト10と血圧を下げる食べ順解説!

「お医者さんや薬に頼らずに、何とか血圧を下げてコントロールしたい」
高血圧に悩む誰もがそう願っているのではないでしょうか。
「1日30分のウォーキングを8週間続けると血圧が下がる」というデータがありますが、これを毎日続けるのはかなり大変そうです。。
この記事では血圧を下げる食べ物ベスト10をご紹介します。
まずは、血圧を無理なく下げられるストレスのない食生活を習慣にしてみませんか?
血圧を下げる3大ミネラルを豊富に含む最強の食べ物とは?
血圧を下げるのに効果がある栄養素としてミネラルがありますが、その中でも以下の3つの栄養素を3大ミネラルといいます。
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
これらの栄養素が豊富に含まれる食材
=「血圧を下げる食べ物」ということができます。
以下、詳しくみていくことにしましょう。
1.カリウム
カリウムは野菜、果物、豆類、芋類、海藻類、魚に多く含まれています。
1日のおとなの摂取基準は、男性:2000mg、女性:1600mgですが、血圧を下げる目的を考えると、1日3500mgほど摂るとよいとされています。
野菜は水につけておくと、カリウムが溶けて流出してしまいます。煮物にした場合も煮汁に30%ほど溶け出すので、スープなど汁ごと全部食べられるメニューにしましょう。
ちなみに、腎臓に病気のある場合は、カリウムのとり過ぎに注意が必要です。
2.カルシウム
1日の摂取量の上限は2300mg。これは、牛乳約2ℓ分になります。
カルシウムは腸で吸収されにくいので、摂取量の何割かは吸収されずに排泄されてしまいます。牛乳で約50%、小魚などで約30%、野菜は20%弱しか吸収されません。
ビタミンDにカルシウムの吸収を促す作用があるので、ビタミンDを多く含む干し椎茸や青魚を一緒に食べると効果的です。
また、スナック菓子にたくさん含まれている「リン」はカルシウムの吸収を阻害しそのまま体外へ排出してしまうので、お菓子の食べすぎには気をつけましょう。
カルシウムは牛乳、乳製品、大豆、緑黄色野菜に多く含まれています。
3.マグネシウム
過剰摂取による健康被害はなく、男性:340~370mg、女性:270~290mgが、おとなの1日の摂取量の目安です。
マグネシウムは種子類、海藻類、魚介類、野菜、大豆、精白していない穀類(玄米など)に多く含まれています。
血圧を下げる最強の食べ物2つとは?
お気づきのとおり、1~3のすべてに共通する最強の食材は「大豆」と「魚」です。
【大豆】
大豆の食べ方としては納豆、豆腐、豆乳などの食材がありますが、とくに納豆を毎日食べたいところです。
というのも、納豆菌に含まれるナットウキナーゼという酵素には以下の効果があるためです。
・血液をサラサラにして流れを良くする効果
これは血圧の改善に欠かせない効果です。
【青魚】
また、魚にはもっと多くの種類がありますが、とくに青魚(サバ・イワシ・サンマ)を食べるのがよいでしょう。
それは、青魚にはDHAとEPAが豊富に含まれているためです。
DHAとEPAはコレステロールや中性脂肪を下げる作用があることから、TV番組でもたびたび取り上げられる「オメガ3脂肪酸」の一種で、それぞれ以下のような効果があります。
- DHA:血管や赤血球の細胞膜をやわらかくして血流を促す効果
- EPA:血栓ができるのを防ぐ効果(血小板凝集抑制作用)
これらは、高血圧の改善はもちろん、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞の予防にも欠かせない成分といえます。
ちなみに、DHAとEPAは両方同時に摂取することで相乗効果があるとされています。
これらがどちらも豊富に含まれている青魚は高血圧の人にとっては、とってもありがたい食材なのです。
ただし、魚を煮たり焼いたりする調理方法は、肝心のDHAやEPAが流出してしまうのでもったいないです。
効率良くこれらを摂り入れるためには、青魚の刺身を食べるのが一番良いでしょう。
つまり、血圧を下げるためには納豆と青魚を食べるのがいいんです!
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でもそうはいっても、
納豆と青魚を毎日のようにコンスタントに食べ続けることができるでしょうか?
そもそも納豆嫌いな人は難しいでしょうし、魚臭さが苦手な人もいるでしょう。
その点、サプリメントなら納豆嫌いや魚臭さといった問題は解決できるうえ、より効率的にDHAとEPAを摂取することができます。
サプリメントでもっとも支持されているのが、DHA・EPAサプリメント「きなり」です
カリウムを多く含む食べ物ベスト10
食べ物に含まれるミネラルの量は、一般的に食材100gについての含有量が記載されています。
これは、単純に含有量の多いものを選んでも、その食材の100gが常識的に食べられないものすごい量になることもあります。
乾燥食材やゴマ、果物や種子類などは、通常食べる量に換算して比較しなければなりません。
- 大豆(100g)で1800mg
- アボカド1個(230g)で1159mg
- あずき1/2カップ(75g)で1125g
- あおさ1袋(35g)で1120mg
- 乾燥ひじき(25g)で1100mg
- 焼き芋1本(200g)で972mg
- 長芋10cm(200g)で774mg
- バナナ中1本(150g)で540mg
- かぼちゃ(100g)で450mg
- サバ(100g)で320mg
前述の大豆と青魚(サバ)はどちらもベスト10に入っていますね。
さつまいもは、煮るよりも焼き芋にしたほうがカリウムの無駄がありません。かぼちゃとあずきを煮た「いとこ煮」などは、最強の食べ物といえそうです。
主菜は魚介類と野菜にする。副菜は大豆製品と海藻類や芋類。果物や乳製品をうまく取り入れて、バランスのよいメニューを考えましょう。
これ以外に血圧を下げるために有効な食品としては「海藻類」と「牛乳・乳製品」があります。
また、「酢」にも、血圧を下げる効果が認められています。醤油などの調味料の代わりに活用することで、減塩にも役立ちますよ。
続いて、血圧高めの方に意識してほしい食べ順についてお話ししますね。
うそっ?!血圧を下げる食べ順の黄金ルール
【食物繊維→タンパク質→炭水化物】
この順番で、ゆっくりと一品ずつ完食します。それだけでいいのです。
1.食物繊維
最初に前菜から食べましょう。野菜サラダや酢の物、おひたし、マリネなどがよいでしょう。
2.タンパク質
主菜となるメイン料理は、魚介類がおすすめです。お肉を食べるなら、脂肪の少ない部位を選びましょう。
3.炭水化物
最後に、ご飯や麺類をいただきましょう。この時点で、すでにかなりの満腹感があるはずなので、自然に食べる量を減らせます。
ポイントは、一品ずつ完食することです。和食では、一品喰いはお行儀が悪いとされていますが、フレンチなどでは出された順番に完食していきますね。
食べる順番は和食の懐石料理に準じます。そして、コース料理のように一品ずつ完食するようにしましょう。
ゆっくりと味わい、満足感が高まります。
また、血圧のことを考えると、なるべく避けたいメニューというのもあります。
血圧を上げてしまう5つのNGフード
せっかく食べ方を工夫しようと思ったのに、どうにもならない食事があります。それは、一品ずつ別々に食べられないもの。たとえば次のようなものです。
- カレーライス
- ラーメン
- ピザ
- チャーハン
- カツ丼
見てのとおり炭水化物と脂質・塩分のトリプルパンチです。順番に食べられないごちゃ混ぜメニューはおいしいけれど、高血圧と肥満へまっしぐらです…
でも、こういうものってたまに無性に食べたくなりますよね。
そういう時は、まず先にサラダなどを食べ終わってから、果汁100%のジュースや牛乳を飲みながら食べることでカバーしましょう。食後のコーヒーもお忘れなく。
【注意!】
味噌汁は1杯で1日の塩分摂取量を超える場合があります。薄味で具だくさんを心がけて、1日1杯にとどめることをおすすめします。
食物繊維に関する意外と知られていないライフハック!
「レジスタントスターチ」という成分を聞いたことがあるでしょうか?スターチはでんぷんのことです。
炭水化物には、でんぷんが沢山含まれています。このでんぷんを一度加熱したあとに冷ますことで、レジスタントスターチができます。
これは、食物繊維と同じような働きをします。
難消化性でんぷんといって、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方の特性を兼ね備えており「第三の食物繊維」と呼ばれています。
- 炊きたてのご飯→冷やご飯
- かけそば(温)→ざるそば(冷)
- ラーメン、うどん→冷やし中華、つけ麺
- 肉じゃが→ポテトサラダ
日本人のソウルフードであるおにぎりは、実は理にかなった健康食だったわけです。メニューを選ぶ時に、ぜひ思い出してくださいね。
ちょっと待って!グレープフルーツだけは要注意
高血圧や狭心症の治療薬でカルシウム拮抗薬を内服している方は、グレープフルーツやグレープフルーツジュースを避けましょう。
グレープフルーツには、肝臓の「薬を代謝する働き」を阻害する作用があります。必要以上に薬の血中濃度が高くなるので危険です。
一度食べると半日以上は薬に影響する作用が残っています。
抗血小板薬や高脂血症治療薬などの一部でも、グレープフルーツがよくないことがあるので、医師や薬剤師とよく相談なさってくださいね。
ここまでのまとめ
たくさんお話ししたので最後に要点をまとめておきましょう。
- 血圧を下げる栄養素には3大ミネラルがある
- 3大ミネラルはカリウム、カルシウム、マグネシウム
- 3大ミネラルがすべて含まれる食材は大豆と青魚
- 大豆と青魚はカリウムを多く含む食材トップ10にも入る
- 大豆は納豆で摂るのが良い
- 納豆キナーゼには血栓溶解、血液サラサラ効果がある
- DHA・EPAを含む青魚は刺身で摂るのが良い
- DHAには血管を柔らかくし血流を促す効果がある
- EPAには血栓ができるのを防ぐ効果がある
厚労省もDHA・EPAの重要性を提唱し「日本人の食事摂取基準」の中で、DHA・EPAを1日1000㎎摂取することを推奨しています。
しかし、現実には食生活の欧米化の影響で食生活の中心が魚から肉にシフトし、10代~70代までどの世代もDHA・EPAの摂取量が推奨値に達していません。
たしかに、サッと炒めるだけの豚肉と違い、魚料理は手間がかかる上に後片づけも大変。
さらに生ごみが匂う…といったことで敬遠されがちです。
そうはいってもドロドロ血液をサラサラにするためには、コンスタントにEPAを摂りたいところです。
その一つの解決策として、こちらの記事が参考になるでしょう。
さいごに
血圧を下げるには、様々な生活改善の方法があります。けれど、続かない無理をしても意味がありません。逆にストレスを溜めてしまい、血圧を上げてしまうことにもなりかねませんので。
食べ物の選び方と組み合わせのコツさえわかれば、血圧を下げることができます。また、食べる順番は食事の内容にかかわらず、いつでも実行できる工夫です。
そのうえダイエットにもつながるため一石二鳥。
おいしく楽しく毎日コツコツ続けられる食生活は、あなたの健康を末長く支えてくれるでしょう。