体質に合ったダイエット方法がわかる!肥満遺伝子検査は何科の病院?

「肥満遺伝子検査」と聞くと何やらすごいことを想像しますよね。
これは病院で自分の遺伝子を調べてもらい、自分の「肥満遺伝子」から太りやすい傾向や原因がわかる検査です。
この肥満遺伝子検査を受けることで、自分の体質にはどんなダイエット方法が合っているのかがわかるため、ダイエットを効果的にすすめるうえで大変役立ちます。
今回は、この肥満遺伝子検査について詳しくお話します。
肥満遺伝子検査を受けられる病院は?
肥満遺伝子検査は、「肥満外来」や「ダイエット外来」のある病院で受けることができます。
また、近頃は自宅でできる「肥満遺伝子検査キット」もたくさん市販されています。
病院に行く時間がない人や「専門的な指導は要らないから、とりあえず自分の肥満のタイプだけ知りたい」という人には便利な方法です。
自宅でできる肥満遺伝子検査キットはこちらの記事後半で詳しくご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
関連記事 ▶︎病院の肥満外来(ダイエット外来)の治療や薬。保険適用の範囲とは?
病院・検査キットのどちらも、手順は綿棒で頬の内側の細胞を採取するだけの簡単な検査です。
▼検査キットでの手順はどれもこんな感じです
出典:遺伝子検査ダイエット!
肥満遺伝子検査の費用
費用は、病院だと1万~5万円とかなり幅があるので電話で問い合わせると良いでしょう。検査キットは平均すると6000円程度でできます。
決して安くはない金額ですが、肥満遺伝子は生涯変わらないもの。
一度自分の太りやすい原因がわかれば検査結果は一生活用できます。体質改善の必要経費と考えると実はそれほど高くはないのかもしれません。
肥満外来は意外と費用がかかる
前述したように、病院によっては「ダイエット外来」「肥満外来」というものがあります。
そこで肥満遺伝子検査を受けると、検査結果にもとづいてあなたに合った食事指導や運動指導をしてもらえます。
とはいえ、きっちり通院してダイエットするとなると、通院費用はかなり高額になります。
とくに、保険適用外の治療(脂肪吸引、メソセラピー、エンダモロジーなど)をすると20万円以上かかってしまうこともあります。ちなみに、美容クリニックでは2ヵ月で30万円以上必要な場合もあります。
通院の時間や手間もあるので、肥満外来に頼るのは「最終手段」として考えておき、まずは肥満遺伝子の検査だけを受けてから、自分にはどんなダイエット方法が有効なのかを考えてみましょう。
参考:
ダイエット外来の治療費用はどれくらいかかるのか?
肥満外来ってどんな場所?内容や料金、メリット・デメリットを調査!
肥満遺伝子検査でわかること
- あなたにとって最も効率の良いダイエット方法と現状の改善点
- 一生モノの「あなただけ」のダイエットプログラム
- 摂取カロリーなど食生活の改善ポイント
- 陥りがちなダイエット失敗傾向
- タイプ別のダイエットレシピ
肥満遺伝子の種類
肥満には、遺伝的要素(りんご型・洋なし型・バナナ型)と後天的要素(生活習慣)があります。
肥満遺伝子検査では、前者の遺伝的要素のうち自分はどんな遺伝子なのかが、詳しくわかる検査になっています。
肥満遺伝子は主に以下のタイプに分かれます。
-
- りんご型:糖質の代謝が苦手
- 洋なし型:脂質の代謝が苦手
- バナナ型:たんぱく質の合成が苦手
以上3つが遺伝的要素です。
- アダムイブ型:遺伝子より生活習慣が原因
アダムイブ型は、肥満遺伝子に異常がない理想的なタイプで、主に日頃の生活習慣に肥満の原因があると考えられます。
参考:日本人は太りやすい?肥満遺伝子チェックをしよう! タニタ
肥満遺伝子のタイプ別対策方法
りんご型
日本人の34%がこのタイプの肥満遺伝子を持っており、お腹回りが太っています。
糖尿病や高脂血症のリスクがあります。糖質の代謝が苦手ということで、日頃の食生活でお菓子やジュース、炭水化物の摂り過ぎには十分注意しましょう。
同時に、糖質の代謝を促すビタミンB1を多く含む食品(豚肉、かつお、きな粉、らっかせいなど)を食べるようにすると良いでしょう。
ただし、極端な糖質制限は逆に食欲が増加してしまうこともあるので、イライラするほどであれば糖質は減らさず、汁物を最初に食べて炭水化物を最後にする順番で食べていくようにするだけでも効果的です。
洋なし型
日本人の25%がこのタイプの肥満遺伝子を持っており、下半身が太っています。
癌あるいは女性だと子宮の病気のリスクがあります。
このタイプは、食事療法でのダイエット効果が実感しづらいのですが、脂質の代謝が苦手なので、まずは揚げ物などの油っこい食事を減らしましょう。
肉も赤身やささみを選ぶようにします。また、夕食は必ず体を温める料理を最低一品は取り入れるようにしましょう。
唐辛子や生姜が良いですが、苦手なら味噌汁やスープでもかまいません。
バナナ型
日本人の16%がこのタイプの遺伝子を持っており、基礎代謝が通常より高めです。
「逆肥満遺伝子」とも言われますが、筋肉がつきにくく、一度太るとなかなか痩せないのが難点です。心臓病やうつ病、低血圧のリスクがあります。
元々、野菜や魚などあっさりとした食事が好きな方が多いので食生活で注意する点といえば、高たんぱくな食事を摂るようにするくらいで十分です。
このタイプは、食事より運動をしっかりすることが重要になります。
筋肉量が少ないので、無酸素運動で筋肉をつけて、有酸素運動で脂肪を燃焼するといった複合的な運動が必要です。
運動が苦手な人が多いバナナ型ですが、少しずつでいいので運動をするようにしましょう。
アダムイブ型
日本人の2~3%しか持っていない、かなり稀なタイプです。
このタイプで肥満の場合は、肥満遺伝子が原因ではなく、完全に生活習慣が原因で肥満となっています。
逆にいえば、太る原因を1つずつ対策していけば、ダイエット効果が実感しやすいタイプと考えられます。
お腹回りが太っている場合はりんご型の対策法、下半身が太っている場合は洋なし型の対策法を参考にすると良いでしょう。
さいごに
肥満遺伝子検査を病院や自宅ですることで、あなたの肥満の原因がわかり、より効果的なダイエット方法を知ることができるのです。
病院の肥満外来でダイエットをするのは費用がかかりますが、「自分の肥満遺伝子の型」を知っておくだけでもダイエットはずいぶん効率的になります。
肥満で悩んでいる方・肥満を予防したい方は、まずは自宅で手軽にできる肥満遺伝子検査を試してみてはいかがでしょうか。
肥満遺伝子検査キットはこちらの記事後半でご紹介しています。
関連記事 ▶︎病院の肥満外来(ダイエット外来)の治療や薬。保険適用の範囲とは?