「看護師のお悩み相談室」が悩みをこじらせる!正しい利用の手引き
「看護師のお悩み相談室」には個人が立ち上げている専用サイトや転職サイトが運営する掲示板などさまざまなジャンルがありますが、利用する際のメリット・デメリットが存在しています。
今回は「看護師のお悩み相談室」を利用することのメリット・デメリットをはじめ、賢く利用する方法についてお話しします。
「看護師お悩み相談室」を利用するメリット
1.匿名性を生かせるので、自分の気持ちを他者に打ち明けやすい
看護師お悩み相談室の掲示板は、相談する側も回答者も基本的に匿名性であり、個人が特定されることがないため、本当の思いを打ち明けやすいというメリットがあります。
職場の人や友人など、知っている人にはなかなか自分の思いを打ち明けられないという方の場合、匿名性は気軽に相談しやすいことも挙げられます。
2.勇気づけられる、安心感が得られる
看護師として働く仲間からのアドバイスや励ましは、応援してくれる仲間がいることの安心感や、悩みをわかってもらえたという喜びにつながります。
「自分一人が悩んでいるわけではない」と勇気づけられることも「看護師お悩み相談室」を利用することの大きなメリットのひとつです。
3.さまざま視点が得られる
いろいろな人の意見を参考にすることで、自分にはない新しい考え方を知ることができます。
また、自分が知らない科に関する知識や技術などの質問や相談は、看護師のお悩み相談室を利用し、経験豊富な人に聞くことで解決策が得られることもあります。
「看護師お悩み相談室」を利用するデメリット
1.不特定多数の人から心ない言葉を言われることがある
看護師のお悩み相談室で回答をしてくれる方は、そのほとんどがあなたと同じ看護師の方だと思われますが、匿名性であるのをよいことに不特定多数の人から心ない言葉を書き込まれることがあります。
例えば、
「あなたは看護師以前に人としてどうかと思いますが」
「そんなことを書くあなたのモラルの低さに驚きます」
「呆れてものが言えません」
など、回答者の一方的な価値判断でジャッジされたり。
あるいは
「ここで弱音を吐くよりも、どうしたらできるようになるか考えて行動してみてはいかがですか?」
「そんなことで悩んでいたら、これから先も大変ですよ。楽に生きてみてはいかがですか?」
「そもそも、何らかの行動はとったんですか?頑張ってください!応援してますから!!」
など、
相手のためを思って書いているつもりの回答が、逆に「…こんなことなら相談しなければよかった…」という後悔につながる場合や、回答者の意見を信じ込み「やっぱり私が悪いんだ…」と、ますます落ち込んでしまうことがあります。
また、あなたの相談をよそに、回答者同士で暴言やヤジなどが飛ぶ場合もあり、不愉快な思いをする可能性があることも心に留めておくとよいでしょう。
2.時間が無駄に経過する
悩みを「看護師のお悩み相談室」に書き込んだときは、どれくらいの人がいつ・どんな返事をくれるのか、期待が膨らみますよね。
「早く返事が欲しい」「どんな回答をもらえるんだろう」などと、ソワソワして落ち着きがなくなり、何度も何度も「看護師のお悩み相談室」の掲示板にアクセスしてしまうぶん、あなたの大切な時間が無駄に過ぎてしまう場合があります。
3.自分自身の変化に結び付きにくい
「心の相談」という視点から見ると、その場では精神的にラクになることがあったとしても、自分自身の「本質的な変化」にはつながりにくいため、何度も同じパターンでつまずき、根本的な解決にはつながらないというデメリットがあります。
看護師のお悩み相談室を賢く利用する方法
看護師のお悩み相談室に回答してくれる方のほとんどは、看護師という専門の資格を持っている人が多数ですが、その方たちは、心を扱う専門家ではありません。相談をするときにはある程度の「心構え」を持つことが必要です。
看護師のお悩み相談室に書き込みをするときの心構えとして、あなたにお伝えしたいことは以下の3点です。
1.第3者のアドバイスをそのまま鵜呑みにせず、これからの自分に「生かせるところ」と「切り捨てるところ」の選別をしっかりとする
アドバイスはあくまでも相手の主観に基づく価値判断から成り立っているものがほとんどですが、どのように受け止めるかの決定権はあなたに委ねられています。
ですから、回答者の意見を見つめ「自分の今後に生かせることは何か」という冷静な視点で受け止めるよう心がけましょう。これは相手に、「自分の人生の主導権を明け渡さない」ということにも繋がります。
つまり、「あくまでも回答はひとつの助言にすぎない」と線引きをしたうえで、「私はどうしたいのか、どうするのか」に意識を戻して考えるようにするとよいでしょう。
2.心ない回答や安易な励まし系のアドバイスを受け流す余裕をもつ
あなた自身の心がいつもより弱っていたり、落ちこんでいる状況のなかで相談をすると、第3者のアドバイスや情報をやみくもに「正しい」と思い込んでしまう場合があります。
その結果、「やっぱり私が悪いんだ…」「これまでの私のやり方が間違っていたんだ…」と逆にさらなる落ち込みを経験することも、ときにはあるかもしれません。
ですので、不本意な書き込みがあるかもしれないということを前提で相談をするようにしましょう。
3.ネット上でも、最低限の礼儀を守る
たくさんの方から温かい励ましを受けたあと、相談者から何の一言もないままの状態になり、回答者がご相談者のことを「その後、どうなったかな…」などと気にかけているケースは非常に多く存在しています。
お互いに、大切な時間を割いて掲示板に投稿しているわけですから、最低限のマナーとして感謝の気持ちは伝えておいたほうがよいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 一人で悩んで苦しい方は、「看護師のお悩み相談室」を利用するのも気持ちがラクになるためのひとつの方法です。賢く使ってストレスマネジメントをしていきましょう。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。