手汗でハンドタオルが手放せない!発汗の仕組みと対処法7選
「手汗がすごくてパソコンやノートの横にタオルが手放せない…」
「書類を書くとき、紙を濡らさないように下敷きを敷いて気を遣う…」
手汗は意識すればするほどかくのでやっかいです。
この記事では「どうして汗をかくのか」「どうすれば多汗が改善できるのか」についてお伝えします。
じつは私も長い間こんなことで悩んできました。
- 手汗でメモがよれる。文字がにじむ
- 手汗のせいでペットボトルの蓋が滑る
- 手汗のせいで車のハンドルが滑る
- 手汗のせいでスマホ操作がしにくい
- 不意に握手を求められると焦る
- 手汗が気になり手がつなげない
- 手汗が気になりハイタッチができない
- 手汗用のハンドタオルがないと不安
- 多汗=不潔と思われている気がする…
私はとにかく手汗の量がすごくて一回手のひらを拭いてからでないと、触ったものが濡れてしまうほどでした^^;
ヒトは何のために汗をかくのか?
誰でも緊張したりドキドキすると、手に汗握ることはあるでしょう。でも、私の手汗はそんなレベルじゃなかったんです。「いつも」「ビチャビチャ」でした。
どうしてこんなにも手に汗をかいてしまうのか不思議で、ヒトが発汗する仕組みを調べてみました。
汗は全身でかくもの。カラダの一部でかくものではないらしい。
ヒトの体には気温の上昇や運動、食事などにより体内温度が上昇した場合に、体中から水分を蒸発させることによって体温を一定に保とうとする働きがあります。
このときに蒸発させる水分が「汗」です。
手汗とはいうものの、本来は、「体の一部だけが汗をかく」というようなパーツ単位のメカニズムではないようです。
では、次章から状況別の発汗の種類について詳しくみていきましょう。
全身性に発汗する場合
温熱性発汗
運動をした後や、熱い食べ物や飲み物を飲んだ時に出る発汗のことです。運動や食事をしたことで体内の代謝が上がり、上昇した体温を下げて一定に保つために汗をかきます。
ハンドタオルだけではちょっと間に合わない汗のかき方です。
味覚性発汗
辛い物を食べた時に起こる発汗のことです。実はこれの原因ははっきりとはわかっていません。
「味覚神経が『辛さ』を『痛み』として感じ、過度に刺激された事が引き金となり交感神経が刺激されるため」という説と、「辛い物質を早く分解するために代謝がよくなり発汗する」という説があるようです。
味覚性発汗は、鼻や額に汗をかくことが多いですが、全身から大量に発汗してしまう方もいます。
また、後でお伝えしますが、「精神性発汗」がプラスされると、さらに汗が出て止まらずタオルの出番になります。
疾患によるもの
風邪などによる発熱時には熱を下げようと発汗します。
また、代謝が過剰になる甲状腺機能亢進症(パセドー病など)、ホルモンバランスが崩れる更年期障害、糖尿病等も全身性発汗をしやすくなります。
手だけに特に発汗を感じる場合
精神性発汗
緊張や興奮をしたことで手や足の裏だけに汗をかくタイプの発汗です。
この発汗も自然な反応ですが、「汗をかいて恥ずかしい」「汗かきと思われたくない」などと精神的要因が強く働くとさらに緊張し、ますますハンドタオルが手放せない状態になってしまいます。
精神性発汗は、緊張しやすいメンタルが引き起こす発汗ということになります。
手汗・発汗対策として有効な7つのこと
では、どうしたら手汗を減らせるのか、汗が気にならなくなるのでしょうか?
対策をみていきましょう。
1.自律神経のバランスを整える
発汗は自律神経が過剰に反応することで起こりやすくなるため、自律神経のバランスを整えることには発汗を抑える効果があります。
- 十分な睡眠をとる
- こまめに運動する
(特にPC作業が中心の方は手指の神経だけが過敏になりがちなため、全身で汗をかく運動をおすすめします) - 普段の姿勢に気をつける
- お風呂でゆっくり体を温める
- 辛いもの、アルコール、たばこは控える
緊張やストレスで常に交感神経が優位になっている人は、副交感神経を優位にして自律神経のバランスをとりましょう。
具体的な方法についてはこちらの記事をお読みください。
2.太り過ぎに注意
皮下脂肪は、体内に熱を貯める作用があります。そのため汗をかきやすくなります。
体脂肪を減らす生活習慣についてはこちらの記事をお読みください。
ダイエット期の食事に関する注意点はこちらの記事が参考になります。
3.タオルを握りしめない
私がまさにそうだったのですが、手汗を止めようと知らず知らずにタオルを強く握りしめてはいませんか?
緊張すると無意識に手に力が入り、さらに汗をかく悪循環に陥ってしまいます。気がついたら意識的に力を緩めるようにしましょう。
4.「汗をかくなんて恥ずかしい」という予期不安をなくす
「精神性発汗」は心のありようが引き起こしてしまう発汗です。
誰でもかいている「汗」というものに対するイメージが、自分の中で過剰に「不快なもの」という認知になってしまっていることも考えられます。
「汗をかいたって平気」と意識を上書きすることが解決への道ですが、一人で難しい場合には、カウンセリングや認知行動療法を受けることも効果的です。
このアプローチは根本治療となるため、タオルを握り締めることもなくなりタオルを手放せるようになるかもしれません。
5.「塩化アルミニウム」配合の制汗剤を使用する
塩化アルミニウムは汗腺を塞いで汗を抑える物質で、治療薬としても使用されている成分です。手汗専用の制汗剤を選ぶときには、この成分が配合されているものを選ぶことをおすすめします。
ただし、この成分は汗腺を塞いで発汗を抑えるため、必要な時だけに使い、使用後は忘れずに洗い流すことが大切です。
「今だけは汗をかきたくない!」というここ一番でうまく使えば、汗拭きタオルから解放される時間が長くなります。
おすすめ商品はこちらの記事をご覧ください。
6.イオントフォーレシス
微弱な電流が流れる専用容器に手のひらや足の裏を20分ほど浸す治療法です。定期的に汗腺にダメージを与え、汗を出にくくさせる効果があります。
7.ボツリヌス注射
発汗は、交感神経の末端から放出される「アセチルコリン」と呼ばれる神経伝達物が汗腺を刺激するために起こるといわれています。ボツリヌス菌は、このアセチルコリンの放出を阻害する作用があります。
この注射の効果は半年ほど持続するといわれています。
イオントフォーレシスやボツリヌス注射に不安がある場合、先にこちらを試すのがおすすめです。
さいごに
以上お伝えしてきたように、手汗対策にもいろいろあるのですね。
それほど、手汗を気にしてタオルを手放せないという同じ悩みを持つ方が多いということでもあります。
汗は誰でもかくもの。
その量をある程度コントロールできるようになれば、手汗用タオルを手放せるようになるでしょう。
決して焦らず、気長に。「気づいたら気にならなくなっていた」という日が来ることを願っています。
あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。