緊張しない方法29選!人前で話す予定が入ったら一番に読む記事
結婚式のスピーチ・企画のプレゼンから会社の朝礼にいたるまで、緊張する場面はさまざまです。適度な緊張感はパフォーマンスを高めてくれますが、いき過ぎるとパフォーマンスどころではなくなります。
この記事では緊張する場面の共通項である「大人数の前で話すこと」を想定して、「事前準備・心構え」「本番当日・直前」「本番中」の各ステージごとに緊張しないための29の方法をまとめました。
スピーチ事前準備・心構え
緊張する最大の原因の1つに、「上手に話さないといけない」というプレッシャーがあります。それに対する対策は1つだけ。「自分の実力以上のことをやろうとしない」ことです。
1.十分な準備をする
事前準備を周到にすればするほど本番に対しても自信が持て、それだけ不安や緊張も軽減できます。「想定される質問への回答準備」「リハーサル」「イメージトレーニング」により不安材料をできる限り減らしておくこと。これらの準備が「根拠のある自信」につながるのです。
2.自分自身のルーティンを決める
ルーティンとは「毎回の決まりごと」という意味のいわゆる儀式です。プロスポーツ選手やアスリートはこのルーティンを実行することで「いつもと同じだ」という平常心とともに集中状態に入ります。
・イチロー選手のバッターボックスでの1球ごとにバットを立ててユニフォームの肩をつまむ仕草
・羽生弓弦選手の演技に入る前の十字を切るような仕草
・浅田真央選手の左足からスケート靴を履き、左足からリンクに入る決まりごと
・澤穂希選手の勝負ネイル(彼女がネイルアートをすると必ず得点を決める)
たとえばこういった「毎回同じ動作・ゲン担ぎをするもの」です。
3.マイナスの自己暗示をかけない
「きっとまた緊張するだろう」「頭が真っ白になりパニックになるだろう」そんなイメージを繰り返しなぞり続けると、高確率でそれが実現してしまいます。
そして、本番前にドキドキしたり、手に汗をかいたりといった緊張の兆しをみつけては「やっぱりな…緊張すると思ったよ」と“緊張しやすい自分”という自己暗示をさらに強化してしまいます。これは無限ループの悪循環です。
4.根拠のない自信を持つ
いわゆる自己暗示というやつです。「できるんだ!」という根拠のない自信を持ち続けることで、本当にできるようになります。自己暗示であがり症を防ぐことさえできるといいます。良い意味での思い込み・勘違いはどんどんするようにしましょう。
5.イメージトレーニングをする
自分が成功したイメージや楽しいイメージを徹底的に刷り込むことによって脳をだます方法です。実際にイメージトレーニングをすることによって成功イメージの下書きができ、本番ではそのイメージをなぞりやすくなります。
6.完璧主義を手放す
全てを完璧に話そうとすると、頭に入れておくべき情報量が膨大になります。結果的にプレゼンやスピーチのハードルがグンと上がります。そして、もちろんミスをする確率も跳ね上がり、余計に緊張してしまいます。
一字一句丸暗記をするのではなくて、「要点だけ」伝えることを目標にすることが大切です。「メッセージの内容を理解し、説得する」というプレゼンテーション本来の目的のみにフォーカスします。
7.人の評価を気にしすぎない
難しいことですが、聴衆の目を意識しすぎないこと。上手く喋ろうと意識しすぎないことが大切です。
上手く喋るのではなく、分りやすく喋るようにします。シンプルな言葉で、余計なことは言わず。プレゼンの目的は、聞いている人にメッセージを伝える事なのです。上手く喋る事ではありません。
(出典:人前で話すのが苦手でもうまくプレゼンできるようになる7つの方法 – ヴェルク)
8.パブリックスピーカーごっこ
セミナー講師など人前で話すことを職業にしている人を「パブリックスピーカー」といいます。バンクーバーで年1回大規模な世界的講演会を主催しているTEDという非営利団体の名前をあなたも聞いたことがあるでしょうか。2006年から講演会の内容をYouTubeで無料配信するようになり、一般にその名が認知されるようになりました。
TEDが主催している講演会では学術・エンターテイメント・デザインなど様々な分野の人物がプレゼンテーションをします。そこはまるで、パブリックスピーカーの世界チャンピオン大会のようです。日本人も多く講演しています。話し方・表情・ストーリー展開など参考になることが盛りだくさんです。
このTEDには、パブリックスピーカーたる者の心得を示す「TEDの十戒」なるものがあります。人前で話すときには「TEDのリハーサル」のつもりでやると、ちょうどいい肩慣らしになるかもしれません。
「TEDの十戒」
1.あなたは単純にお決まりの話題を持ち出してはならない
2.あなたは大きな夢を夢見なければならない、または驚くべき新事実を示さなければならない、または今まで決して共有されなかった情報を示さなければならない
3.あなたは好奇心と情熱を示さなければならない
4.あなたはストーリーを語らなければならない
5.あなたは他の賛成や反対意見に対して自由にコメントしなければならない
6.あなたはエゴをひけらかしてはならない、あなたは脆い人間である。成功と同じように失敗も話さなければならない
7.あなたはステージからお金を儲けてはならない。会社も、商品も、書き物も、募金もだめである
8.あなたはいつも心にとめておかなければならない。笑いは良いことであることを
9.あなたは決して原稿を読み上げてはならない
10.あなたは聴衆の時間を無駄にしてはならない
数あるTEDの講演の中でもオススメしたいのがこちら。
「TED合計再生回数1.5億回の初心者おすすめ極上動画10選」
スピーチ当日・直前に
9.脱力する
緊張している状態では、肩に力が入り過ぎています。リラックスのためにはその入り過ぎた力を抜くことが大切なのですが、緊張しているとなかなか意識的に脱力することは難しいもの。そこで逆に、いったん思い切り力を入れてから「一気」に抜くようにします。これが脱力する時のコツです。
10.体の緊張を解く
9と似ていますが、身体の緊張を心に伝達させないことが肝心です。心と体は密接に関係しています。したがって、体が緊張していると心もその影響を受けます。逆に、体がリラックスすると心も連動してそうなります。そのために次のことを意識してください。
深呼吸
人間の自律神経には交感神経と副交感神経の2系統があります。2つは互いにシーソーのような関係にあり、緊張時には交感神経が、リラックス時には副交感神経がそれぞれ優位になっています。ゆったりした深呼吸は副交感神経を活性化させ、体と心をリラックスさせます。
背筋を伸ばす
心理学の実験で、人間は背筋を伸ばすだけで、自己肯定感が増すことがわかっています。脳は体の状態から自分の状態を判断します。つまり、「胸をはっている=自信がある」と錯覚するのです。
笑顔をつくる
笑顔には人をリラックスさせる効果があります。笑顔をつくると、前述の副交感神経が優位になるというのがその理由。また、笑顔をつくると、快感を司る脳内物質ドーパミンが分泌され楽しくなってきて緊張がほぐれます。
①目元を下げる②口角を上げる。この2つのポイントを抑えてさえいれば、作り笑顔であっても効果があります。
11.緊張するのはお腹が減るのと一緒
緊張に呑まれない人の特徴はズバリこれです。
「あ、いつもより鼓動が早くなっているなぁ。ま、当然か。さ、話すことに集中しよう」彼らはこんなふうに、緊張を当然の反応・生理現象程度にかるーくとらえています。緊張で人は死にはしないと知っているからです。緊張しても「マズい」とは考えずスルーしましょう。
12.香りを利用する
アロマオイルや香水などを使い、嗅覚からのアプローチによって緊張をほぐします。嗅覚刺激は感情や思考回路を介さず直接脳に刺さるのでオススメのやり方です。「この香りを嗅ぐといつも気持ちが落ち着く」という条件づけができればしめたもの。
心が暗く落ち込んだり、緊張や不安でパニックになった時には、オレンジがいい。
甘くフルーティな柑橘系の香り。疲れや緊張をときほぐし、明るく爽やかにしてくれます。
(出典:オレンジは疲れや緊張をほぐすアロマ効果)
ちなみに、イチロー選手が使っているのはグレープフルーツの香りなんだとか。
13.体を動かす
体と心は密接に関係しています。体が凝り固まった状態で緊張をほぐそうとしてもなかなか上手くいきません。軽く動いて凝りをほぐしましょう。ちなみに体を動かすなど別のことに関心を向けることは、脳が勝手に過去のネガティブイメージを呼び出すことの予防にもなります。
14.呼吸を整える
緊張している時は、自律神経のうち交感神経が優位になっています。逆に、副交感神経を優位にすればリラックスできます。しかし、緊張の症状である「心拍数の上昇」を人間は直接コントロールすることはできません。
でも大丈夫。心拍数に大きな影響を与える「呼吸」なら、自分の意思でコントロールできます。呼吸をゆっくりと整えることで、副交感神経が優位になりリラックスできるのです。
10秒で1回の呼吸(5秒吸って、5秒吐く)を行うことで心拍変動が最大となり、自律神経機能が向上します。特に副交感神経機能レベルが向上します。
緊張した時にゆっくり深呼吸すると落ち着くのはこのためです。心拍数は吸気で増加し呼気で減少します。腹式呼吸や特殊な呼吸法は不要です。
ゆっくり鼻から息を吸ってゆっくり口から吐くだけです。一般的には5秒吸って5秒吐く。1分間に6回の呼吸。
15.変顔
前述の「脱力する」の顔バージョンです。緊張すると表情がこわばります。こわばった表情は、あなたと聴衆との距離を縮めるのに逆効果です。これを一瞬でほぐす方法は「変顔」をすること。一度力を入れてから抜くと緊張がほぐれるのは顔も同じ。トイレや会場の外などでこっそりどうぞ。やればわかりますが、本当にこれは効果大です。
16.笑う
上記「変顔」でトイレにいったついでにこれをやれば磐石。笑うと、緊張で浅くなった呼吸が強制的に深くなるからです。事前準備として「これみたら絶対笑ってしまう」というあなたのツボ画像・動画をスマホに仕込んでおきます。これをストナビ編集部では「ユルスイッチ」と名付けています。それはたとえば次のようなものです。
出典:ゴラデッチ會日記
ユルスイッチがもっと必要ならば、下記の記事をご覧ください。
>>イライラを解消し緊張をほぐすワンクリック。ニヤリ画像20選
17.ツボ押し
地味に効果があります!人差し指の骨と親指の骨の合流地点にある合谷(ごうこく)のツボは、神経過敏や不安解消などに効果あり。ちなみに、このツボはわりと万能で眠気覚ましにも効きます。ツボの位置は下記記事に詳細があります。
>>眠気覚ましの方法30選!あらゆる手段で生産性をアップせよ!
18.実況中継する(セルフモニタリング)
「お~っと私どうやら緊張してきたもようです!」「ドキドキして手汗もかいてきたぞ~。さあどうなる?」と、緊張した自分の状況をアナウンサーになって実況中継します。
緊張状態を抑え込もうとしたり、緊張している状況を認めず「緊張などしていない」と自分に言い聞かせようとすると逆効果だったりします。抽象度を上げて自分を俯瞰してみてください。
19.緊張したら何か食べる
自律神経には交感神経と副交感神経の2系統があり、前者は緊張を後者はリラックスを司ります。副交感神経を優位にするもっとも簡単な方法は、食べること。だからストレスフルな管理職の方々は軒並みメタボなわけです。
食べることで副交感神経を優位にして自律神経のバランスをとっている。食べることは本能レベルのリラックス法なのです。
野性動物が食事をするのは安全な状況下でのみです。人間も何か食べることで「食べている今は危険な場面ではない」と脳が判断し、気持ちが落ち着くのだといいます。
20.引き込み現象を利用
緊張している時には心拍数が速くなり脳波も乱れています。そこで「引き込み現象」を利用します。引き込み現象をカンタンに説明すると、外部から安定したリズムを供給されると個体内に2つのリズムが共存出来ないため、より安定した外部のリズムに支配され落ち着くことができるというもの。
- 泣いている赤ちゃんの背中をトントンすると安心して落ち着く
- 母親と抱いた赤ちゃんの心拍が同じ周期になる
- 近い距離にいる蛍が同時に発光する
- 吊り橋を渡る人はみんな同じ歩調になる
- 隣で寝てる人同士の呼吸が一致する
こうしたことも引き込み現象の例です。
具体的には、指先で自分の体の一部を「トン・トン・トン…」と一定のリズムでタップして、緊張する場面に臨みます。安定したリズムの刺激を繰り返すことで脳内伝達物質「セロトニン」の分泌が促され、心の混乱を抑える作用があることが知られています。
21.サイキングアップ
身体のウォーミングアップに対して精神のそれを「サイキングアップ」と呼びます。要するに自分の気分を高めてどんどん乗せていき、緊張とリラックスのバランスのとれた、クールな覚醒とも呼ばれるゾーン状態に近づけることが目的です。音楽を聴きながら体を揺らすなど、人によりサイキングアップ法はさまざまです。
スピーチ本番中に
22.ゆっくり動き、ゆっくり話す
いざ本番という場面で、意外なほど緊張の緩和に効果的なのが「ゆっくりした動作」をすることです。意識的にゆっくりとした動きをすると、不思議と緊張がほぐれます。また、意識的にゆっくりと話すことには、相手にはこちらが緊張して見えないという利点もあります。
23.緊張を怖がりすぎない
「うわ緊張してきた…マズいぞ」本番中に緊張している自分を意識しすぎると頭が緊張に支配されて話すべき内容が頭から飛んで混乱してしまいます。「緊張したからなんなんだよ?」くらいに開き直ったほうが上手くいくものです。
24.自分が思うほどには注目されていない
残念なお知らせですが、あなたの話を一言も漏らさず聞いている人など皆無です。ガッカリしましたか?大抵の人は「早く終わればいいのに」と思っているのです。逆の立場を考えると分かるでしょう?だから、あなたはもっとラクに話せばいいのです。
25.失敗しても大したことではない
「失敗したら取り返しがつかない事態になるんじゃないか?!」
緊張を生む大きな原因として“失敗に対する不安”があります。おそらくこれが最大の原因でしょう。大丈夫。あなたが医者やパイロットでもない限り、失敗しても誰も死にはしません。ちょっとやそっとの失敗くらいでは世の中は何も変わらないのです。Take it easy.
些細なミスを気にするあまりに、本来伝えるべき内容に集中できなくなりポイントが飛ぶ。その方がよほどよろしくないですよね。
26.好意的な聴衆を見つける
まるで四面楚歌のように思えても、聴衆の中に誰か1人くらいは頷きながら話を聞いてくれる好意的な人がいるものです。あなたは少なくとも、その1人には受け入れられています。彼にだけ語るようにしてみてください。
売れないお笑い芸人もこれと同じことを言っています。ステージで全く笑いがとれず、心が折れて早くソデに引っ込みたくても、好意的な観客にだけは届けようと全力でやり切るそうです。
27.Z型視線移動で余裕をアピール
前述の「ゆっくり動き、ゆっくり話す」と同じように、緊張を悟られないテクニックです。「大勢の前に立つと目が泳ぐ」「どこを見ていいか分からない」これは本当によくある悩みです。
最もオススメなのは、一番左奥の席から手前へ向かい「Z」の文字状にゆっくりと視線を送ること。このZ型視線移動は、聴衆からは自然にそして自信があるように映るはずです。
28.友だちに話すように気さくに
聴いている相手が聴衆ではなく「自分と同じただの人間だ」と頭の中でその人の背景を想像するシンプルなやりかたです。そう。相手もあなたと同じ、起きて・食べて・食べて・食べて・お風呂に入って・寝るだけの人間です。変わりはしません。
自分と聴衆に共通点を見つけ、そこに意識を向けてみます。「あーこの人も家に帰れば家族にうっとおしがられてるお父さんなんだろうな」とか「うわーこの人、昼メシの後でたぶん眠いんだろうなー」とかユルイ感じで見つめます。
29.場数を踏む
最後はやはりこれ。何事も経験がモノを言います。ただし、まずは一度でも「成功体験」を味わうことが欠かせません。というのも、パニクって失敗した記憶を繰り返し上塗りすることで結果として、あがり症になることがあるからです。緊張しながら場数をいくら踏んだとしても、逆効果なのです。
最後に
ここまでご紹介した29の方法のすべてがあなたに合うとは限りません。しかし、どれか一つくらいはしっくりくるものがあるかもしれません。
これらの方法を調べ上げて実践し尽くしたのは、私が極度の緊張しいだったからです。
告白すると、私が何よりも1番嫌だったことは緊張で頭の中が真っ白になることよりも、緊張でどもることよりも、尋常ではない量の汗をかくことでした……。
それが足の裏や背中など、他人から見えない場所ならさほど気にしなかったのですが……顔面大量発汗はさすがにつらかったです。額から顎まで流れるほどの汗です…。「自律神経がイカレてるのかな?」と思ったこともあります。
社内発表や商談のロープレなど緊張する場面では、いつもハンカチで噴き出る汗を拭いながら話すもので、周りからは「あいつに任せて本当に大丈夫か?」「何か都合の悪いことでも隠してるんじゃないか?」と思われていそうで、気が気ではありませんでした。
必死で汗を拭えばぬぐうほど、平常心を無くして取り乱してしまっている自分の姿や緊張感を再確認してしまう…。悪循環ですよね。
仲の良い先輩からは、「汗かきはお客さんには変なヤツとは思われなくて、『一生懸命』『誠実』と映るもんだよ」とフォローしてくれましたが、その優しさが余計に痛かったです。
そんな私の悩みを救ってくれたのは顔用対策クリーム TESARAN FACEでした。同じ悩みを持つあなたの参考になれば幸いです。