紫外線対策でサングラスを選ぶなら知っておくべき3つの数字
よく晴れた日は気分も上がり、アクティブになりますよね。でも少し待ってください!
「光老化」という言葉を聞いたことがないでしょうか?シミやシワ、毛穴の開きなどの肌老化を引き起こす主な要因は加齢ではないんです。
紫外線の浴びすぎには気をつけないといけません。肌老化の原因の80%を占めるのは過剰な紫外線による影響。
「日焼け止めクリームやスプレーでバッチリ紫外線対策してるから大丈夫!」
なんて言葉が聞こえてきそうですが、実はそれだけでは十分ではありません。
意外と知られていないのが、目から入る紫外線による肌への影響です。
目から入る紫外線で全身の肌が日焼けする!?
実際に太陽を直視するような機会は少ないと思いますが、太陽のように強い光を長時間目に当てていると、様々なリスクがあります。
長時間、強い紫外線を浴びると、白内障や黄斑変性(おうはんへんせい)症という、視界がゆがんだり目が見えなくなったりする病気を引き起こす可能性があります。
出典:メガネスーパー
これは、「目」そのものに対する紫外線の影響です。目に強い光を当てると良くないということはだいたい想像がつきます。
しかし、肌の露出が一切ない状態で紫外線が目だけに当たっている状態でも肌が日焼けするという事実を知っているのは2人に1人程度のようです。
以下は、Ray-Ban(レイバン)を輸入販売しているミラリジャパン株式会社による20代〜50代男女600名を対象にしたアンケート結果です。
Q:あなたは目に入る紫外線が肌のメラニン形成に影響することを知っていましたか?
「肌に一切紫外線を浴びなくても、目から入る紫外線で皮膚が日焼けを起こす」
知らなかった方からすると、にわかに信じがたいかもしれませんが、このことについては研究結果も出ています。
目から日焼けする仕組み
- 紫外線が目から入ると、目の奥の細胞にダメージが生じます。
- すると、それに反応して脳が「メラニンを出せ」と命令を出します。これは、メラニンには皮膚を紫外線による刺激から保護する役割があるためです。
- そしてメラニンが増えると肌が黒くなります。
以下は「目」だけに紫外線を当てたマウスの皮膚でメラニンが増加する様子です。
出典:五本木クリニック 院長ブログ
皮膚に直接紫外線を浴びなくても肌が日焼けを起こし、その結果シミやしわができることがあることを覚えておいてください。
では、目から入る紫外線を防ぐにはどうすれば良いのでしょう?
真っ先に思い浮かぶのはサングラスですよね…ですが、選び方には注意が必要です。
サングラスによっては日焼けを促すものもある!?
実際、目から入る紫外線対策にサングラスをしている人も多いです。
まぶたを含めて目の周辺の皮膚は体の皮膚の中で最も薄く、紫外線の影響でシミやしわができやすい部位ですのでこれは良いことです。
ただし、2つだけ必ず知っておいてほしいことがあります。
それは、以下の2点です。
- レンズの色が濃いほど紫外線をカットする機能が高いわけではないこと
- 価格が高いほど紫外線をカットする機能が高いとは限らないこと
夏場、コンビニや量販店に行けばきっと扇子と並んでUVカット機能のないサングラスも売っているでしょう。
ファッション用であればどれでも良いと思いますが、紫外線対策としてのサングラスならば重視すべきなのはデザイン・色の濃淡ではなく、「紫外線透過率」「紫外線カット率」です。
【紫外線カット率】数値が高いほどUVカット性能が高い
※紫外線透過率1.0%→紫外線を99%カットできるという意味。
最悪なのはUVカット機能のない濃い色のサングラス
出典:ドライアイ対策改善ナビ
強い光を感じると瞳孔は通常、目を保護するために収縮します。
ですが、色の濃いサングラスだと紫外線量はそのままに「眩しさ」だけを遮断するため、目が眩しさを感じなくなります。その結果、瞳孔が収縮せずに大きく開いたままになります。
つまり、UVカット機能のない濃色のサングラスでは、瞳孔が拡張して紫外線が通常よりも多く取り込まれることになるのです。
サングラスでこの数字だけは見て!紫外線カット機能表示3つ
市場にはサンブロッカー、偏光グラス、アイウェア、サンウェア、コスメティック・サングラスといった紫外線からのカット効果のないサングラス風なものが出回っています。
ファッション用のサングラスは紫外線カット機能よりもデザイン性を重視したものが多いのですが、何のためにサングラスをするのか、自分の目的にあったものを選ぶようにしましょう。
1.紫外線透過率
紫外線透過率というのは「紫外線をどのくらい通すか」ということです。
紫外線透過率0.1%以下 →99.9%の紫外線をカットする
数値が低いほど、UVカット性能が高いということです。
2.可視光線透過率
可視光線透過率とは「レンズが光を通す割合」ということです。これは、眩しさを軽減できる目安となる数値です。
可視光線透過率100% →100%光を通す(レンズは透明)
※紫外線だけでなく眩しさもカットしたい場合には、この数値をみてください。
ただし前述したように、可視光線透過率が低いだけのサングラスだと眩しさをカットして瞳孔が拡張し、より多くの紫外線を取り込むことになってしまうので注意が必要です。
3.UV400
UV400というのは「400nmまでの紫外線を全てカットできる」ということです。
これがとても重要な表記になるので少し解説しますね。
紫外線の種類は1つではなく、以下の3つに分類されます。
- UVA(紫外線A波):波長400~315nm
- UVB(紫外線B波):波長315~280nm
- UVC(紫外線C波):波長280nm 未満
このうち、最も波長の短いUVCは大気圏に阻まれて地上に降り注ぐことはないため、問題になるのはUVA とUVBです。
サングラスに「UVケア」「UVカット」と表示されているものもありますが、それらでカットできる紫外線の範囲は限定的です。
それに対して、「UV400」と記載のあるサングラスは400nmまでの紫外線を全てカットできます。つまり「UV400」の表記があれば、目の紫外線対策としては安心できるということになります。
屋外競技のスポーツ選手はUV400のタイプをかけているそうです。
bolle(ボレー) SERPENT シャイニーブラック・モジュレターポラライズドグレイ A10571 浅尾美和 使用モデル
出典:Amazon
OAKLEY(オークリー)Radar(レーダー)2016イチローモデル
出典:http://www.nagaimegane.co.jp/
目の紫外線対策には飲むサングラス「ルテイン」が有効
紫外線の眼からの吸収を予防するために有効な成分が飲むサングラスとも呼ばれるルテインです。
ルテインは緑黄色野菜などに含まれる色素で、紫外線やブルーライトなどの有害な光から目を保護するほか、加齢による目の病気に対する効果も期待されています。
ルテインは緑黄色野菜などに含まれるカロテノイドと呼ばれる天然色素の一種。強力な抗酸化作用があります。
具体的には
- 紫外線やブルーライトなどの有害な光から目を保護する
- 紫外線によるダメージから肌を守り、光老化の予防(アンチエイジング)
といった効果が期待できます。
ルテインは、体内では眼底の網膜の中心部や水晶体、皮膚、乳房、大腸といった場所に存在しています。
ですが、加齢によって減少していく傾向にあるため、積極的に摂取する必要があります。
また、ルテインはホウレンソウやブロッコリーに多く含まれており、1日の摂取量の目安は6mgといわれています。
ちなみに、これをホウレンソウに換算するとボウル約6杯分!にもなります。現実的に毎日食べられる分量ではないので、サプリメントを活用するのがおすすめ。
実際に、ルテインを含んだ「日焼け止めサプリメント」は美白美肌を目指すひとに人気が高いです。
関連記事 愛用歴4年超えが教える飲む日焼け止めサプリおすすめランキング8選【2020年版】
また、ルテインとゼアキサンチンという成分を一緒に摂るとさらに相乗効果が期待できます。
ルテインとゼアキサンチンの両方が含まれる食品としてはホウレンソウ、卵、ケールがあります。
さいごに
日差しの強い季節はとくに、紫外線対策が重要です。日傘やアームカバー、日焼け止めなどで肌を保護するだけでなく、目から入る紫外線にも注意が必要なのです。
この記事の内容をまとめると、
- 肌に一切浴びなくても目から入った紫外線で日焼けをする
- UV400のサングラスを使用するのが紫外線カット効果は最も高い
- 飲むサングラス「ルテイン」を摂取することで強力な抗酸化作用あり
「サングラスで通勤はちょっと…」という方には、サングラス代わりにルテイン入りの飲む日焼け止めサプリがおすすめ。