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小学校教師の非常勤講師。気になる給料の詳細と応募方法まとめ

小学校の非常勤講師

小学校教師には、正規雇用の教員の他に、常勤講師と非常勤講師という雇用形態があります。

常勤はできないけれど、非常勤講師として教育現場とつながっていたいと思う方も少なくありません。

あるいは、教員採用試験に合格できなかったけれど、再受験までの間、勉強しながら教育の現場で経験を積んでおきたいと考える方も多いでしょう。

けれど、実際に仕事の内容や給料など、どうなっているのかよくわかりませんね。

ここで詳しく見ていきましょう。

小学校教師の非常勤講師とは?

教室の机といす

小学校教師には、正規雇用の教員臨時的任用教員の2つの働き方があります。

正規雇用の教員は、教員免許を持っていて学校の教員採用試験に合格した職員です。

採用試験の合否を問わず、正規雇用されずに働く教員はすべて臨時的任用教員といいます。

臨時的任用教員には、次の2つの種類があります。

  • 常勤講師(期限付教員:出産休暇・病気休暇・育児休暇・欠員)
  • 非常勤講師(時間講師)

それぞれの言葉の意味や表現は、自治体によって若干の違いがあるようですが、おおむね上記のように分けられています。

では次に、常勤講師非常勤講師の違いを見ていきましょう。

常勤講師

常勤講師

常勤講師は、週38時間45分(7時間45分×5日/週)の勤務でほぼフルタイムの常勤です。

正規雇用の週40時間よりもほんの少し勤務時間が短いだけで、仕事の内容はまったく同じです。担任を受け持つだけでなく、学校運営のための役割分担(校務分掌)もあり、部活動の指導なども行います。

この場合は、任用期間が半年~1年以内に制限されており、再任用の保証はありません。

予定されていた任用期間内に休暇中の教員が早めに復職した場合は、途中で任用期間が短縮されることもあります。

給料は、月給制時給制の2通りがあります。

任用期間に応じて、社会保険(健康保険・厚生年金・介護保険)、雇用保険への加入や期末勤勉手当(ボーナス)が支給され、通勤手当や諸手当も支給されます。

6ヵ月以上であれば、退職金が支給される自治体もあります。

校務分掌

学校の運営に必要な業務分担のことです。
業務分担のために作られた「部」「課」などの組織そのものを指す場合もあります。
非常勤講師以外の教員は、ほとんどが分掌組織に所属しており、一人で複数の分掌組織に所属する場合もあります。
次のような分掌組織(業務分担)がありますが、実際の運営は各学校によって様々です。

  • 総務・庶務:年間行事の日程調整と企画、保護者団体などの連絡・調整、広報誌作成、防災訓練の計画・実施など
  • 生徒指導・生活指導:校則などの検討、生活指導指針の作成、補導、交通安全指導、落とし物の管理など
  • 特別活動指導:生徒会や児童会・部活動の統括など
  • 進路指導:進学に関する情報収集と広報、進路の統計、模擬試験・模擬面接の計画と実施など
  • 保健:保健室の管理、健康に関する統計、身体測定や各種検診の計画・実施と校医との連絡・調整など
  • 図書:図書館・図書室などの管理・運営、読書指導、視聴覚教材の管理など
  • 人権教育:人権教育の計画・実施、研修の計画・実施など
  • 情報システム:情報機器・校内LANの管理、学校ホームページの作成と運営など
  • 研修:教職員の研修計画と実施など(教育実習も含む)

非常勤講師

非常勤講師には、次の4つの働き方(雇用形態)があります。

  1. 週29時間
  2. 教科・教科補充
  3. 学級指導補助・学習支援
  4. 短時間勤務

中学校や高等学校に比べて、小学校の非常勤講師の募集はかなり少なくなっています。

小学校はクラス担任がすべての授業を受け持つため、常勤講師の需要が多い傾向があるようです。

1.週29時間

非常勤講師1

この場合は、その他の非常勤講師と違って2ヵ月以上の任用期間があれば社会保険(健康保険・厚生年金・介護保険)や雇用保険に加入できます。

勤務の実際は6時間×4日と5時間×1日なので、フルタイムとほとんど変わらない業務量となり、自治体によっては校務分掌を割り当てられる場合もあります。

特別支援学級の学習支援や小規模小学校のサポートでは、学級担任や教科担任とのTT方式もあります。

TT(Team Teaching):数名の教師がチームで児童生徒の学習指導を担当する教え方の形態。

大阪府では「非常勤嘱託員」として募集しています。

ALT(Assistant Language Teacher)は、外国語指導助手で教員ではありません。介護員・支援員も教員ではありません。

2.専科・教科補充

音楽の授業

音楽家庭科理科などの専科を担当します。

1教科に限らず、各学年の複数の教科を担当する場合があります。

単独または担任とのTT形式もあります。

妊娠中の女子教諭の体育実技補助や、初任者研修の補充、全教科の補完などに対応します。

3.学級指導補助・学習支援

正規雇用の教諭や常勤講師のサポート、または特別に支援を必要とする児童生徒への対応などを行います。

4.短時間勤務

短時間勤務

育児短時間勤務への対応をします。

「週29時間」以外の非常勤講師は勤務時間が採用の目的によって異なります。いわゆるパートタイマー的な働き方になります。

国民健康保険に自己加入し、確定申告も自分で行います。勤務時間によっては、雇用保険に加入できる場合があります。

地方公務員法の「特別職」なので、副業・兼業は自由です。

非常勤講師を選択するのは、教員採用試験の再受験を目指して教職とかかわりながら勉強と両立させたい人や、定年退職後の再就職、出産・育児で退職した後の復帰として選ぶ場合が多いようです。

生計を立てるには給料が少ないので、塾講師や家庭教師など何らかの掛け持ちで収入を得る工夫をされているようです。

非常勤講師の給料

授業をする非常勤講師

基本的に、授業1コマ単位の時給となります。

授業の準備等に要した時間は、時給の対象とはなりません。

授業の他に試験の作成・採点、成績表の記入が含まれる場合があります。

非常勤講師は、生徒指導や校務分掌、部活の指導等は原則的に行いません。

ただし、「週29時間」の場合は、採用先によって授業以外に校務分掌が割り当てられることがあります。

夏休み等で授業のない期間は、勤務の必要がないので無給となります。そのため、必然的に年収は少なくなります。

そして、勤務時間が週に何時間(何日)までという制約もあるので、年収は50万円~100万円の範囲にとどまることが多いようです。

具体的な給料の金額は、地域によって大きく異なります。

一般的には、授業1コマ1500円~3000円程度といわれています。

経験にかかわらず一律の時給の学校と、経験年数で時給が上がる学校があります。

経験が浅いうちからそれなりの給料で、ずっと昇給しないか、はじめは給料が安くても経験に応じて昇給していくという違いがあります。

退職金や期末勤勉手当(ボーナス)、諸手当はありませんが、自治体によって「寸志」(5000円~1万円程度)が年2回支給されるところもあります。


非常勤講師の登録

非常勤講師に応募する場合は、次のような手順になります。

1.非常勤講師の登録先

教室

政令指定都市の市立学校の場合は市の教育委員会に登録します。

政令指定都市以外の小学校の場合は、都道府県の教育委員会、地域教育事務所または市町村教育委員会に登録します。

政令指定都市
札幌、仙台、埼玉、千葉、川崎、横浜、相模原、新潟、静岡、浜松、名古屋、京都、大阪、堺、神戸、岡山、広島、北九州、福岡、熊本

2.登録方法

ホームページで確認

自治体ごとに、選考書類の提出、電話連絡、Fax、E-mailなど応募方法が違うので、ホームページ等を確認しましょう。

募集期間は随時というところが多いですが、4月の年度当初からの採用を希望する場合は、1~2月末までに選考書類を提出することが多いようです。

期間任用の場合は、11月中旬から12月初旬に応募が必須のところもあります。希望する自治体の情報を、早くからチェックしておきましょう。

3.登録の有効期限

期限を確認!

応募情報の掲載期間は地域によって異なるので、それぞれホームページ等で確認が必要です。

  • 提出された年度から次年度末まで
  • 提出された年度内
  • 1年間
  • 2年間
  • 選考書類受理日の翌年の6月末まで
  • 提出日から1年間
  • 毎年7月1日に更新

4.選考方法

書類選考

採用条件や時期によって次のような選考方法があります。

  • 書類選考のみ
  • 書類選考と面接
  • 面接のみ
  • 面接と健康診断
  • 書類選考、面接、健康診断

※論文が加わる場合もあります

あくまで、学校に欠員が生じた場合に限っての採用となるため、応募したからといって必ず採用されるとは限りません。

登録者の情報を見て学校側が必要な人材を選び、直接本人へ連絡するケースがほとんどです。

5.採用の連絡

学校からの電話連絡が一般的です。

確実に直接あなたと連絡が取れる手段を整えておきましょう。

(参考:平成26年度臨時的任用職員(非常勤講師)登録・募集 実施状況一覧(都道府県))

非常勤講師の依頼を断ってもいいの?

着信中の女性

いつ来るかわからない電話を、毎日ハラハラしながら待っていました。

――やっと電話がきました。

さあ、あなたは必ず「YES」と即答しなければなりませんか?

条件や勤務地などが折り合わずに、お断りすることは十分あり得ることです。

しかし、一度断ると最低でも2年、あるいはもう二度と声を掛けられない可能性があるといわれています。

まず、電話でしっかりと採用条件の確認をしましょう。

  • 常勤講師か非常勤講師か
  • 任用期間
  • 1週間の担当授業数または勤務時間
  • 部活動顧問の有無とその内容など
  • 通勤方法(公共交通機関、マイカー、高速道路、新幹線、通勤手当の上限など)

その上で、どうしても無理な場合は、小学校教師に対する情熱をアピールしながらやむを得ない理由を伝えます。

すみませんが辞退します

「とても遠方で、通えません。引っ越す経済的な余裕もないので申し訳ありません」

「今年は何としても採用試験に受かりたいので、勉強に専念させてください」

「家族が入院中なので、申し訳ありませんが今はまだ働ける状況ではありません」

連絡をいただいた事に感謝してお礼を言った後に、事情を説明しましょう。

非常勤講師でも教員免許の更新が不可欠

授業中

すでにご存じの方も多いと思いますが、平成19年6月の改正教育職員免許法が成立し、平成21年4月1日から教員免許更新制が導入されました。

教員免許状には10年間の有効期限があります。

有効期限の更新には、期限の切れる2年2ヵ月前から2ヵ月前までの2年間で、30時間以上の「免許状更新講習」の受講と修了が必要です。

旧免許状所持者にも、更新制の基本的な枠組みが適用されます。

各自が文部科学省や大学のホームページ等を確認して、選択し申し込みをします。

受講して課程を修了し「修了認定」(履修認定)されると、「修了証明書」(履修証明書)が発行されます。

必要書類を添えて「有効期間更新証明書」または「更新講習修了確認証明書」を申請します。

あなたが小学校教師として働き続けるために不可欠なことですので、しっかり自己管理しましょう。

(参考:文部科学省ホームページ 教員免許更新制

まとめ

非常勤講師の働き方

非常勤講師の中にも、その働き方にはいくつかの種類があります。

ほぼ常勤講師と変わらない勤務でありながら「週29時間」という非常勤講師が、収入の面ではトップでしょう。

しかし、常勤講師よりも給料が低く抑えられているのが現実です。もちろん、福利厚生などの待遇も明らかに違っています。

このような実態をわかったうえで、あなたのライフスタイルや目標に合った選択が必要でしょう。

小学校教師を目指すあなたにとって最善の勤務形態が選べるように、心から応援しています。

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あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。