勉強が唯一の正解だと思うのは親が思考停止しているせい

本を読む子供

勉強嫌いな自分の子供に、ほとほと困り果てている。学校の宿題も親にうるさく口出しされないとできない。もしかすると、あなたもそんなストレスを抱えている一人なのかもしれません。

勉強と子供の関わり方にもいろいろある

子供に勉強を強要することの是非について述べる前に、少し僕の友人の話をしてみたいと思います。彼には小学5年生と4年生の二人の息子がいます。この兄弟は同じ環境で育ちながら、勉強に対する意識と親のかかわり方が全然違うので興味深い存在です。

勉強をしない兄

ごちゃごちゃな机

兄は学校から帰ると宿題もせず、すぐにインターネットで海外のサイトやYouTube動画をみながら、ただひたすら折り紙をしています。それも一枚の大きな紙から、龍や鳳凰を鱗の一枚に至るまで折り込んだ玄人レベルのものを作ります。

またある時は、動画を見ながら科学の実験をしてみたり、電子工作をしたり、ボイスパーカッションを練習したり図鑑を見ながらじっと昆虫のデッサンをしていたりします。ネットから様々な知識を得るらしく、銀河系の生まれる仕組みや人間の体組織の仕組み、レオナルド・ダ・ヴィンチの発明品についてかなり詳細に教えてくれます。

彼が好きだというハエトリ草やウツボカズラなどの食虫直物や世界中のカマキリの種類についても同様です。好き放題に好きなことをしていて、塾には一切通っていません。

勉強漬けの弟

スキルの習得

一方、弟は学校から帰るとすぐに学校の宿題を済ませると、続いて塾の宿題をしています。それらが終わると30分程休憩してから一人で学習塾に行き、国語と算数を合計で2時間勉強して帰ってきてから夕食です。

夕食を済ませると先に時間割をして、英会話の勉強を1時間ほどするそうです。ヒアリングを中心に、ときには3分間の英語スピーチ練習もするとのこと。

習い事は学習塾が週2回、そろばんが週2回、習字と英会話がそれぞれ週1回だそうです。僕からすればものすごく多忙だと思うんですが、彼が言うにはこんなのは普通だそうです。クラスのすごい子はもっと頑張っていると。

両親曰く、上の子を見て「これではイカン」と感じて下の子はしっかりテコ入れしたとのこと。兄にかけなかった分、弟には教育費をしっかりかけている。中学受験もさせようと思っていると。

この話を聞いて、僕はひそかに違和感を覚えました。

子供の勉強は親の満足のためか?

「勉強ができる子にしたい」と願う気持ちは分かります。では、そもそも「何のため」に勉強をさせるのでしょうか?

いずれにせよ「勉強すること」自体が目的なのではない。ともすれば、学習はそれ自体が目的化しやすいのですが、あくまでも勉強は「手段」であることを忘れてはいけません。

まず、そこから逆算して“今”を考えなければいけません。僕がしばしば感じるのは、親自身が「思考停止」しているのではないかということ。

子供の将来について深く掘り下げて考えるのが面倒くさいから、周りの人がやっているように、右へならえで塾通いでもさせて落ち着こうとしているんじゃないかと思えるような親もいます。

そもそも勉強って「何のため」にするのでしょうか?昨今のお受験事情を見ると、勉強自体が目的化している感が否めません。これだと「勉強のための勉強」という図式から抜けられない気がします。

繰り返しになりますが、もともと勉強することは「手段」であり、それ自体が目的ではないはずです。

親が子供に勉強させることの目的

蛍光ペンとメガネ

じゃあ、子供に勉強させる目的は何でしょうか?「いい高校・いい大学に入るため」ですか。「いい会社に入るため」ですか。

いい会社に入れたらその結果、子供はどうなりますか?もしかしたら「立場」は手に入るかもしれません。でも「安定」はもはやどこにも保障されていないのです。

いい会社に入る目的が「多くのお金を稼ぎ幸せに暮らす」ためだとしたら、それは少し難しいかもしれません。もし「勉強を頑張ること」が「お金持ちになるための努力」とイコールだと考えているとすればそれは安易すぎます。

そもそもサラリーマンの給料では「生活に十分な余裕がある」といえるほどのお金を稼ぐことは難しいのではないでしょうか。

そこでもしもの話ですが、「いい大学・いい会社」に入ることが目的ではなくなったら?さらに、自分で会社を興して成功することが目的になったら?当然、そのための手段は違ってくるはずです。目指している未来が違うのですから。そして、「自分の会社を作る」ということ自体がもはやそれほど特別なことではなくなりつつあります。

国語も算数も理科も社会も平均点をとれる子供を育てるより、何か一つズバ抜けているものを見つけてそこをどんどん伸ばしてあげることのほうがよほど大切です。そのほうが、大人になったときに活躍できる人材になります。

最後に、すべての子供たちに観てもらいたい動画を紹介します。「どうせ無理」という言葉が可能性を奪う。僕は中学生の頃にこの動画に出会いたかったです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
それでも周囲と同じようにするのは、集団心理でしょうか。あるいは、僕たちがメディアに洗脳されているからでしょうか。

人と違うレベルの「成功」より、夢はないが無難な「平凡」を。「幸せになること」より「不幸ではないこと」を選ぶ。親の世代のそんな価値観による行動なのでしょうか。

少子化やアベノミクスがどうだとか、そんな表面的なことより人の親であれば「自分の子供にどうなって欲しいのか」という本質をもっとしっかりと考えるべきだと思うのです。親が死んだ後も、あなたの子供がちゃんと自分の足で立って生きていけるように。

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。