禁煙を難しくさせる依存性という嘘と21コの喫煙デメリット

大量の吸い殻

「○○歳になったら」とか「来年から」とか、禁煙には何かしらのタイミングが欲しいものです。

そういう意味では、消費税増税にともなう値上げのタイミングなどは絶好の機会といえるでしょう。

以下の記事では禁煙を困難にさせている「思い込み」について禁煙成功者の視点からお話しました。

この記事では、禁煙を困難にさせているもう一つの原因である「依存性」について解説したいと思います。

はじめに

煙を吐き出す男性

「ニコチンには依存性があるから、禁煙は難しい。」

これは本当によく聞く言い訳ですが、依存性がどうであっても世の中には禁煙できた人がゴマンといるのです。

人類はこの世からタバコがなくなっても死にはしません。あなただって子供の頃はニコチンやタールなしでも生きてこれたはずです。

霊長類の中で、あなた一人だけはニコチン依存症で禁煙できないなんていうことは絶対にないのです。

ニコチンの依存性が生まれる仕組み

ニコチン依存

タバコの主成分であるニコチンはヘロインやコカインと同等の依存性があるともいわれています。まず、この誤解が「禁煙できないこと」を正当化させています。

タバコが吸いたくて仕方がなくなり落ち着かなくなるのは、俗に「ニコチン切れ」と呼ばれる状態になるからだと思われていますが、実際はそうではありません。

あなたは睡眠中に「吸いたい」と目が覚めたことがありますか?

睡眠中に「ニコチン切れによる覚醒」が無いことからも、物理的なニコチン不足という状態は存在しないといえます。

肺から血中に入ったニコチンが脳に達すると、一時的に快感物質ドーパミンが放出されることが知られています。すると脳はドーパミンが増え過ぎたと判断し、自己分泌を抑制するよう働きます。

しかしニコチンの供給は一時的なので、脳内のドーパミン濃度は長くは維持されずに低下していきます。すると、それに伴い脳の活動は低下し気分も沈んでいきます。

そこで喫煙者は喫煙により再度ニコチンを摂取するのです。

その結果、ドーパミンが放出され一時的に気分が落ち着きを取り戻しますが、これを何度も繰り返すと脳はニコチン供給に依存してしまい、自らドーパミンの分泌をしなくなります。

これが「ニコチン依存」と呼ばれるものの仕組みです。そしてその先に待っているのは、喫煙行動の常習化です。

一時的に脳内のドーパミン濃度が低下したとても、そこでそのまま7~10日ほどニコチンの供給を断っていれば、脳は再び喫煙前と同量のドーパミンを分泌するようになるといわれています。

ツラいのは長い人生の中でほんの10日ほどのことです。離脱症状も脳のドーパミン分泌が正常に戻ればおさまります。

禁煙前に離脱症状について想像している時が一番大変なだけ。

やってみるとわかりますが、「意外と大したことなかったな!」「もっと早くやめれば良かった」と思えるはずです。


喫煙のメリットとデメリット

喫煙のメリットはあるか?

あることを続けるべきかやめるべきか迷ったとき、自分一人だけでできる意思決定法のひとつに「メリット・デメリット表」というものがあります。

使い方は簡単で、あることに関するメリットとデメリットを列挙してそれぞれの数を比較し多いほうを正解とするだけ。

今回は「タバコを吸う」という行為がテーマなのでそれに関するメリットとデメリットを挙げていきます。

私が禁煙できた理由は自分の意志の強さなどではなく、この作業を通じて「吸う意味」がなくなってしまったことかもしれません。

タバコを吸うデメリット

喫煙のデメリット

喫煙によるデメリットはたくさんありますが、上位から順に21のデメリットをあげてみます。

  1. タバコ代としてお金がかかる
  2. 舌がマヒして味覚が鈍感になる
  3. ニコチン切れのたびにイライラする
  4. タバコを吸える場所を探すのが面倒くさい
  5. ビタミンCが破壊され見た目にも老化が促進される
  6. 歯が黄ばんで、口臭がひどくなる
  7. 集中力や記憶力が低下してくる
  8. タバコを吸う人は吸わない人に比べうつ病のリスクが2.9倍に高まる
  9. 血流を遮る動脈硬化が発生しやすくなり心筋梗塞、脳卒中、脳梗塞のリスクが高まる
  10. 高血圧の喫煙者は高血圧の非喫煙者に比べて脳卒中のリスクが3.8倍に高まる
  11. 1日20本×25年間の喫煙を続けた場合、糖尿病のリスクが1.6倍に高まる
  12. タバコを吸うとメタボのリスクが最大で3.4倍に高まる
  13. タバコを吸うとバセドウ病かかるリスクが3.3倍に高まる
  14. タバコを吸うと胃潰瘍のリスクが3.4倍に高まり、治っても半数が胃潰瘍を再発する
  15. 骨密度は加齢で低下していくが喫煙は低下を加速させる
  16. 脳卒中で死亡するリスクが男性1.8倍、女性2.8倍に高まる
  17. 心筋梗塞のリスクが男性3.6倍、女性2.9倍に高まる
  18. タバコの煙にさらされる「喉頭ガン」「口腔・咽頭ガン」「肺ガン」煙に触れない「食道ガン」「胃がん」「肝臓ガン」「すい臓ガン」などのリスクが高まる
  19. COPD(呼吸がしづらくなる呼吸器の病気)により階段を上るだけで息が切れたりするようになる。
    (ちなみに2020年にはCOPDが世界第3位の死因になるともいわれています)
  20. 夫の受動喫煙により非喫煙者の妻が肺ガンになるリスクが2倍に高まる
  21. 両親ともに喫煙者の場合、子供が乳幼児突然死症候群にかかるリスクが高まる

しかし、禁煙するためにはこういった喫煙によるデメリットを列挙し、タバコが有害であるという事実だけを理解しても効果は薄いのです。

それは「デメリットが喫煙直後にすぐ起きるわけではないから」です。これが、多くの人がたばこをやめられない最大の理由です。

吐血

たとえば、タバコを1本吸った直後に肺ガンの痛みで転げ回ったり、1本吸った直後に血を吐いたりすれば、すぐにやめられるでしょう。

きっと「わかっちゃいるんだけど、やめられないんだよね…」なんてことにはならないはずです。

だからこそ、禁煙をする際には「自分はなぜ禁煙するのか?」ということだけでなく、「なぜタバコを吸い続けるのか?」を考えることが重要になります。

タバコを吸うメリット

喫煙のメリット

今度は反対に「タバコを吸うメリット」ですが、どれだけ考えてもこれ以上のメリットは見当たりません。

  • 吸っている間は堂々と仕事をさぼれる。
  • 喫煙者同士のコミュニケーションが図れる。

これらを前述の「メリット・デメリット表」に落とし込むと、どちらが得策なのかは一目瞭然ですね。

習慣は身につけるよりやめることのほうが簡単

喫煙の習慣

禁煙を困難にしているのは「思い込み」だとこちらの記事で書きました。

実際は今までやってなかったことを新たに始めるより、やっていたことをしなくなるほうがはるかにラクなのです。

「タバコはやめられない」という先入観念を持っている人の中にも実はカンタンに止められる人はすごく多いんじゃないかと本気で思っています。

「上手くいく人は肩の力が抜けている」

他の記事でも書いていることですが本当にそのとおりで、タバコにしてもとりあえず1日やめてみりゃいいんです。

つまり「今日から一生禁煙だ!!」などと大問題に捉えるから余計にタバコのことばかり考えてしまうだけのことであって、スパッと簡単にやめた人はそんなに大げさに考えていません。

他に考えることもやることもいくらでもあるはずです。あなただって四六時中タバコのことを考えてるほど暇じゃないハズですよね。

最後に、「減煙」というやり方はやめたほうがいいです。少しずつ減らしていって離脱症状を抑える狙いかもしれませんが経験上、これは逆効果です。

ダイエット中に少し食べたら、もっと食べたくなりますよね?それと同じことです。

タバコはお酒と違って「少しやるだけなら体にいい」なんてものじゃないのです。また減煙していることで「中途半端な肯定感」があるので禁煙までは至らないことがほとんどです。

タバコをやめる前に寿命が終わっては意味がありません。この記事を読んでくださったのも何かの縁です。

いつかやめるつもりなら、早いほうが良いに決まってます。とりあえず、一日だけでもやめてみては?

さいごに

最後にポイントを軽くまとめておきますね。

  • ニコチン依存は脳がドーパミン分泌をサボるから
  • 喫煙には2コのメリットと21コのデメリットがある
  • とりあえず今日1日だけやめてみる
  • 減煙しているうちは禁煙できない

あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願っています。