プラシーボ効果が語る!「病は気から」という言葉の怖さとリアル

病気で寝込む男性

「プラシーボ効果」というのは、医師から処方されるとそれが小麦粉であっても痛みが治まる心理効果のことです。それを考えると、「病は気から」という言葉もあながち単なる根性論や体育会系ノリではないことになります。

でも、本当に気の持ちようが病気を招いたり退けたりするものでしょうか?

多少体がしんどくても、熱を測るまでは気合いで頑張れる。でも、熱を測って38.5度だと分かった途端にドッと疲れてもうそれ以上は頑張れなくなる。測っても測らなくても「38.5度の熱」はそこにあったのに。そんな経験は、きっとあなたにもあると思うのです。

プラシーボ効果

白い粉薬

心理的要因が病状に影響を及ぼすことは、製薬会社が開発した新薬を発売する前にその薬効を確かめる際に行う臨床実験の結果からも明らかになっていることなのです。

新薬の臨床実験では「プラシーボ効果」と呼ばれる現象が見られます。

プラシーボとは「偽薬」のことです。見た目は本物のクスリとそっくりですが、実際には単なる乳糖や生理食塩水などまったく薬効のない物質でできています。

科学的には、偽薬(ニセモノ)に効き目などあるはずがありません。ところが実際には30%程度の被験者に治療効果と副作用が現れるのです。

二重盲検法

この臨床実験がいわゆる「ヤラセ」ではないことは、二重盲検法という手法をとっていることからも分かります。

二重盲検法とは、薬を飲む人も、薬を処方する人もそれが本物・偽物どちらであるかを知らないというものです。

たとえば頭痛症状のある被験者(患者)をAとBの2グループに分けて、Aグループには本物の薬を、Bグループには偽薬を投与します。この際、被験者はもちろん処方者(医師)も投与薬の中身を知りません。

すると、ニセモノを飲んだBグループでも、約3割の人は頭痛が治まるのです。

科学では説明がつかない

でも、一体なぜそんなことが起きるのでしょう?残念ながら、詳しいメカニズムはまだ解明されていません。しかし、心理的要素抜きにはプラシーボ効果を説明できないことは明らかです。

プラシーボ効果を生み出す2つの心理

白衣の医師

正確なメカニズムは分かっていないものの、プラシーボ効果の背景には2つの心理が作用していると考えられています。

1.暗示

白衣を着た医師が「これは頭痛薬です」と説明することで、暗示がかかり、プラシーボ効果が現れると考えられています。

特に医師のように権威ある人の言葉を信じやすい人であればかなりの高確率でプラシーボ効果が現れるようです。医者を疑う人は少数派でしょうから、3割に現れるのも頷けます。

2.期待

「薬を飲んだからにはきっと治るはず」という期待感がプラシーボ効果を生み出すとも考えられています。つまり被暗示性の高い人、効果を素直に信じている人にはプラシーボ効果が現れやすいといえます。

偽薬以外にも、心理状態・思い込みでも同様のことが起こります。次章では、より日常生活に身近な話に入っていきましょう。

心理的不具合が体に現れる

出社拒否の男性

たとえば、出社拒否気味の人の場合をみてみましょう。「会社に行きたくない」という思いは無意識のうちに「病気になれば休める」という心理を生みます。この心理状態が身体に作用することで、現実に頭痛や腹痛など体の不調が起きることがあります。

この場合の頭痛や腹痛は「仮病」などではなく、正真正銘、心因性の病気の一種なのです。実際にそこに症状があるのが何よりの証拠です。

ストレスをも増大させる

「会社に行きたくない」という慢性的な思いを抱えていると、出勤すること自体に大きなストレスを感じるようになります。このことは、体に不調を生じる原因になります。とくに入社1年目は会社に行くのが嫌で仕方ないという人はかなり多いようです。

ご多分に漏れず僕もそうで、毎朝、出勤時刻の7:50になると突然激しい痛みと共に胃が痙攣し始めてリビングのソファに倒れこみ、しばらくのたうち回っていました。当時は、めざましテレビのエンディング音声を聞きながらソファで悶絶するのが僕の朝の日課でした(笑)

思い込みで病気が悪化することも

思い込みで悩む男性

「病は気から」という言葉に象徴される「思い込み」の最もやっかいな問題は、心理状態が身体症状を引き起こすだけでなく自分の勝手な思い込みで、病状を悪化させることがある点です。そうしたことは、あなたにも何度か経験があるかもしれません。

たとえば、あなたが食べ過ぎで何だか少し胃が重いとします。しばらくその状態が続くと、さすがに心配になってくるでしょう。

そして「何か深刻な病気なのでは?」と気に病んでいるうちに実際には単なる消化不良であったとしても、悩み続けることで神経性胃炎や胃潰瘍に発展するなんてことはよくあることです。

特に、思い込みが激しい人や悲観的なタイプの人では心理的要因が病状に悪影響を及ぼしやすいので注意が必要です。一般的な傾向として、クヨクヨと気に病めば病むほど病状は悪化するといわれています。

まとめ

勉強をする少女

いかがだったでしょうか?
プラシーボ効果の存在、そしてそれは偽薬だけでなく「思い込み」という形で生活のなかにも存在するということがお分かりいただけたでしょうか。

ノンアルコール飲料で酔うことも、スポーツや学業の成績を上げることもプラシーボ効果で可能です。

数人から「顔色悪いんじゃない」と言われただけでも、気になり出して実際に病気になったりするケースもあります。

最後に究極的な話をすれば、人間は「思い込み」で死に至ります。これは死刑囚を対象に1920年にある国で行われた実験です。

医師は目隠しをして横たわった死刑囚の手首と足首にメスをあてがった。しかし、実際は医師はメスをあてただけで切ってはいなかったのだ。

そして傷口にあたる場所には、ゆっくりと水滴が落とされた。

しかし死刑囚はそれを血だと思い込み、数時間後、多量の血が流れていると思いこんで死亡したのだ。

出典:人体実験?血が出ていないのにショック死 – Yahoo!知恵袋

なんだか嫌な気分にさせてしまいましたね(笑)お口直しに、今回のポイントをまとめて終わりにしましょう。

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  • プラシーボ効果を知れば、健康状態がいかに心理的要素に左右されているかが分かる
  • 心の持ちよう一つで、人の身体の状態は現実にプラスにもマイナスにもなるということ
  • 不安や緊張、ストレスなど心の安定を乱す要素が体の不調を作り出すことは間違いない
  • 「病は気から」というこの言葉は単なる迷信ではないのです。

    こちらもあわせてお読みいただくと、より理解が深まるハズです。
    「【驚嘆】自己暗示は病人を作ることも治すこともできる?!」

    あなたの今日がほんの少しストレスフリーに近づくことを願って。